台北で過ごす週末1泊2日
(2005年10月22〜23日)


旅立ちはいつも突然なのだ。
キャセイパシフィック航空からのメールで、今月限りのお得チケットの案内が送られてきたのだが、月の半ばを越えてから今月限りと言われてもそう簡単に動けるものではない。しかし、台北往復22万ウォンというのを見ると行かなければならないような気にもなる。台湾には久しく行ってないのでそろそろ行きたいと思っていたところなのでちょうどよい。なにより、週末2日間で充分に遊べるフライトスケジュールなので、休暇を取る必要もない。
そんなわけで予約を取ったのが出発の5日前。引きこもりの割にこういうときは腰が軽い。さらに腰が軽いヤツもいて、出発前日になって同行したいという猛者が現れた。ろくに海外旅行の経験もないので足手まといにならなければいいのだが、いざと言う時は捨てて行くことに決め同行を認めることにする。

まいどおなじみのキャセイパシフィック。

出発は土曜日。チェックインして飛行機に乗り込む。出発は9時半で、台北には11時に着く。これまでにもさんざん使ってるから勝手知ったるもの。機内で食事して一眠りすれば台北に到着する。入国審査を抜けてバス乗り場に行くと雨。そういえばオレと台湾は天候面で相性が悪い。5日間の日程で訪れ4日間ずっと雨が降ってたとか、滞在中に大地震に見舞われ、それ以降行くたびに震度4に襲われるとか、そんなんばっか。
それでもバスに乗って台北駅につく頃にはやんだみたいだ。

さて台北駅。昼飯は郊外に出てそこで名物を食おうと計画していたのだが、問題は同行者。食おうとしてるブツは素人にはお勧めできないしろもの。台湾で食う最初のメシがこれだとトラウマになるかもしれん。というのもさることながら、一人で身軽に動きたいという気持ちもあり、ガイドブックを渡して同行者は放り出すことにした。夕方にホテルのロビーで待ち合わせすることにしそれまでは自由行動ということで。一人でさまよい苦労するのもまた旅の醍醐味。ただ同行者がそういう考えの持ち主かどうかまでは考慮していない。
MRTの切符の買い方を教え、とりあえず台北駅から途中まで一緒に移動する。オレは忠孝復興で乗り換え木柵へ。そこからバスに乗るといいのだが、ちょうどタクシーが停まっていたのでそれに乗ることにする。10分ほどで目的地の深坑なるところに到着。タクシーを降りるとえもいわれぬ臭いに包まれる。この街は悪名高き臭豆腐で有名なところ。出発前に知人に勧められたので来てみた。

この木が目印。 両側に臭豆腐の店が軒を連ねる。

細い裏道にぎっしりと臭豆腐の店が並ぶ。どの店も店頭で煮たり焼いたりしてるので臭いがすごいような気もするが、しばらくしたらあまり気にならなくなった。
いくつかある店のひとつに入り注文する。麻辣臭豆腐を楽しみにしていたのでそれを頼むとして、ほかになにを頼めばいいのやら。白飯もあるのだが、なんかイマイチな気がしたので、無難に焼きそばを頼んだ。
しばらくして出てきたのは小さな鍋でコトコト煮込まれた麻辣臭豆腐。見た目は赤いが、それほど辛くない。レンゲで小鉢に取りながらハフハフとむさぼり食う。なかなかうまい。焼きそばは細切れの肉とネギだけのシンプルな具だが、中華料理らしい味で満足。

麻辣臭豆腐。そんなに辛くない。 シンプルな焼きそば。普通にうまい。

臭豆腐料理はほかにもいろいろあるのだが、とりあえずこれだけ食べて退散した。今になって別のにも挑戦すればよかったと後悔してるわけだが、台北市内から近いところだし、勝手もわかったので次回にリベンジ。ちなみにお会計は100元ぽっきり。口直しに愛玉を買ってズルズル吸いながら散策。観光案内所でパンフレットをゲットし見どころはないかと探してみるが、さきほどからずっと霧雨が舞っていてちょっとうっとうしい。永安居なる旧跡をちらりとのぞいただけで、またタクシーに乗って木柵に戻ってきた。
台北郊外なので遠いかと思って自由時間を多めにとったのだが、意外に近くて時間を持て余してしまう。
台北駅周辺でCD屋などを冷やかしつつ西門町まで足を伸ばす。まぁ取り立てて見るものもないので、ホテルに向かうことにする。中山駅から徒歩10分くらい。近くにコンビニもあるし吉野家もあるので便利。吉野家からの距離が便利さの基準です、ハイ。
チェックインして一風呂浴びてテレビ鑑賞。ずっと前の日本のテレビをやっててついつい見入ってしまう。

ほったらかしにされた同行者はそれでもそれなりに楽しんで戻ってきた。ちょっと休憩した後に夕食を食らいに台北駅周辺に繰り出す。安飯屋は三越の裏手にある予備校街に多い。路地に入ったところの飯屋で麺をモソモソと食べてみる。麻醤麺とやら。ごまソースであえた麺だね。なかなかうまかった。
帰りにドトールに寄るが、なんか同行者と険悪ムード。旅行に対する哲学の違いから来る齟齬に違いないと結論付けておく。ヘタレながらもバックパッカーのはしくれだったオレは、当たって砕けろ、自分のことは自分で、というスタイルだが、韓国以外の国は初めてという同行者にこれを求めるのは酷だったか。
とりあえずホテルに戻ってきたが、オレとしてはなんか物足りないので、士林の夜市に行くことにする。MRTに乗って剣潭で下車。駅前のフードコートで棺材板でも食いたかったのだが、どの店もめちゃ込みで、さすが週末の夜だよなぁということで夜市のほうに移動。ここもすごい人出で、ろくに進めやしない。奥のほうに新しいショッピングモールのようなものが出来ている。たしか昔はこの辺りに食い物屋が密集してた気がする。

フードコートは大混雑。 夜市も大混雑。

小一時間さまよいフードコートに戻るが、残念ながらまだまだ人でごった返している。いかんせん言葉が不自由なので人をかき分けて注文するような余裕もなく、トボトボとホテルに帰ることにした。あぁやっぱりオレってヘタレだ。
ホテルにもどる途中で吉野家に入る。実は最近牛丼の販売を再開しているのだよ。注文であたふたしてたらセットメニューになってしまった。みそ汁とお新香付。みそ汁は豚汁だったが粉っぽかったなぁ。肝心の牛丼はなんか味付けが違う気がした。でも満足したからいいや。
ホテルに戻りビール飲んで寝る。

MRT剣潭駅。 オレの行くところには必ず牛丼がある。

2日目。ほんとは朝っぱらから北投温泉でも行こうかと思ってたのだが、台北101にも行きたいし、2時過ぎには空港行きのバスに乗らなくてはいけないので時間的な余裕がいまいち足りない。珍しく早起きしたけれど、温泉と台北101は両立しそうにないので、温泉はあきらめる。

魯肉飯。うまいよ。

チェックアウトして台北駅まで散策。安飯屋で魯肉飯と皮蛋豆腐で朝食。豆漿を飲みたかったのだが忘れてた。近くのコーヒーショップで作戦会議の後、MRTで市政府まで移動し、バスで台北101へ。前回はオープン直後だったが、5階建てのモール部分だけで展望台は開放されていなかったが、今回は幸いにも1カ月前に展望台がオープンしたばかり。チケット売り場も案内嬢もみんな日本語で話してくれるが、なるほど日本人のツアー客がほとんど。
朝早いせいか人も少なく、エレベーターもあまり待つことなく乗れた。89階まで35秒という高速エレベーターに驚く。

下から見上げてみた。 右奥にうっすらと三越が。

展望台からの眺めはまずまず。台北市内は超高層ビルがほとんどないのでこのビルだけ異様に高い。遠くに見える台北駅前の三越(三越はタダのテナントらしいが)がこれまで台北トップだったが、その差は歴然としている。館内放送で91階の屋外展望台も開放していると案内があったので行くことにする。89階までが350元、91階に行くにはさらに100元徴収される。うーん。
非常階段から上がっていくのだが、守衛のおっさんが「ここを見ろ」下をのぞくように勧める。1階がどこなのかまるで見えるわけもなく、「ほほーっ」と感嘆してみる。これで100元だったら怒る。

階段から下を見る。 まだ上があるのだが一般人は立入禁止。

高い柵に囲われた屋外展望台はあまり人がいない。単に屋外というだけで、別に眺めは変わらないわけだし。それよりさらに上に行かせてほしいよなぁ。あと10フロア分あるんだから。
下に降りてモールを冷やかし、歩いて市政府駅まで戻る。忠孝復興でおりて太平洋そごうに行く。周辺でメシでも食いたいが、イマイチ。そごうの食堂街の和食レストランで手を打つ。台湾の魅力は、地元の料理もうまいが、日本料理も充分にうまいことだ。ビール飲みながら生姜焼定食をかっ食らう。満足じゃ。

展望台に祀られている台北101のご本尊。 普通の生姜焼定食。茶碗蒸し付き。

地下に下りてみやげを物色。食品売り場のカップヌードルや日本の菓子にも心魅かれるがなにも買わず。みやげ物屋で会社用のお茶を買っていく。
いちおうこれでやり残したことはないはず。台北駅まで戻り空港行きバスに乗り込む。チェックインしてからスナックコーナーでビールと小籠包と雲呑湯を頼む。市内の店の倍以上の価格だが、台湾の金を変に余らせてもしかたないので大盤振る舞い。食後に待合室のベンチで座ってたら台湾観光協会のアンケートに協力してほしいと声をかけられる。質問で台湾で不満なところを聞かれたが、そういえば不満ってないなぁと気付く。オレが台湾びいきなせいもあるけど、ソウルみたいなギスギスしたところから台湾にくると、ゆる〜い感じがしていいんだよなぁ。困ったこととして言葉の面を挙げておいたが、これも別に台湾の責任じゃないしなぁ。アンケートのお礼にとナルワンちゃんグッズをもらった。

雲呑湯 小籠包

出国ゲートを抜け免税店で残った台湾元を処理する。会社にみやげなど買わない主義だが、まぁ時間と金が余ってるのでラクガンのような菓子を買っていく。これは結構好評だった。
飛行機に乗ってメシ食って寝てたら仁川到着。入国審査の列にうんざり。市内について11時前。反省会を兼ねて軽く酒飲んで解散。1泊2日でも充実していた。またお得なチケットでもあれば行きたいところだ。


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